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発達検査と公認心理師

  • 執筆者の写真: yasaka
    yasaka
  • 2018年10月25日
  • 読了時間: 2分

更新日:2023年9月12日



 発達検査の一つにWISCがあります。いわゆるIQをいろいろな側面から測るものです。現在日本では、この検査を実施するのに明確な公的資格はありません。一般的には臨床心理士、医師、言語聴覚士、特別支援教育士などが行ってきました。私の住む福山市では田舎だからか、無資格どころか専門的に勉強をしたことのない人が実施マニュアルを見ながら、小学校や療育施設で子どもに検査を実施しているのを見て驚愕したことがあります。確かにマニュアルがあれば実施できるかもしれませんが、結果を子供の実態に結びつけられるのか、具体的な指導法を提案できるのかは、別問題です。

 9月にいよいよ公認心理師の第1回の試験が行われました。臨床心理士と違い、国家資格となります。アメリカでは発達検査を実施するため厳密に守られるべきテスト・スタンダードがあり、公的資格がなければWISCを実施できません。日本でも国家資格となる公認心理師が誕生するので、今後は公認心理師以外はWISCを実施してアセスメントはできなくなると考えられています。

 福山市では、今ですら限られた場所にしか心理職の方がおらず、発達検査を受けるにまでには時間がかかるように思います。ゆえに言語聴覚士などが検査を実施していて当然の状況なのかと思います。しかし、関西などの都会に住む特別支援教育士の先生に聞くと、すでにそちらの方では心理師以外はWISCは全く実施していないとおっしゃいます。公認心理師が創設され、心理職の専門性が確立されるのはとてもいいことだと思います。しかし田舎では、益々発達検査を受けるまで待たされることになるのではないかと心配です。

 
 
 

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